夏・ユートピアノ 感想
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ネタバレ注意を知らせる時に使える画像.iconのページより拝借
発売後時間も経ってなかったので単独ページにした
時系列よりもトピック別にソートすべきなんだろうけれど、取り急ぎダラダラ書いた
また編集できることもあるだろう
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総評:かなり好きな作風、テーマだった。この作者の作品は問答無用で買っていいと思うくらい
表紙は視線が交錯した少しあとに思えた
劇中で二人は演奏会でのイベントのあと直接会話せず離れ、しばらく後に再度会う
演奏会のイベントで互いに何か得ている
響子さんは「音」か?
新さんが得たのはなんだろうか
矜持…とは違うような
仕事の責任、か
濃い人間関係ではなく彗星の接近のような人間関係の描き方好き
一瞬交錯して互いに何か残す、でもそのまま離れていく
かと思えばまたふと近づく
彗星よりも適切なたとえがあるはずだ!
ピアノの内部構造と通じる
ハンマーが…その…ピアノのアレを叩くと…音が出る
ハンマーは叩いたあとまた離れる
円構造
調律師とピアニスト
あーこれなんか積集合あるな
ピアノという共通点があるが別の職業
ふたりとも未熟という共通点がある
新(あらた)さんの話と響子さんの話が交代するページが有る
連弾的なものをマンガ上で表現しようとしているのではないか
p.21 円運動
冒頭と似ている
p.25 中段、時間的推移
「ずっと考えている響子さん」を描写している
「よくわからないけど何か間違えたんだ」
不調の兆し、親子関係の不安
p.26においても、母と響子さんとの食事を食べるスピードの違いが4コマで表現
食が細いのもここで出ている
p.27 「だからどこで間違えたんだろ」
形が崩れ殻も入った目玉焼き
「全部が間違い」
親の心情は描写されない。セリフと表情があるのみ
反面おばさんの方は表情豊かである(だいたいイライラしてたけど)
過去と現在がシームレスに移る
注意していないとどこがどこだかわからなくなるかも
p.33 の器具のワンカット好き
「この機材を使って調律している」ことを言外に示す
純正律より「ちょっと上にあげて音のうなりが1秒間に0.994回になるところで止める」 読みたい
p.51~52 己にもっとも厳しくする人、己
よくわかる
そのあと自分が泣くのもね
暴力を振るう側へのケア
p.77 現実は無情
新さんの如何ともし難い失敗
ピアノの音の中にある基音と倍音の調整
空間と響きの関係
そして奏者が求めるピアノの状態
何一つクリアできていない(そもそも何を求められてるのかよくわからない)
始めさえすればどうにかなると思っていたのか
少年漫画ではここで実力をはっきするなどして大成功するんだろうがこの漫画はそうでない
p.88~91 描写される音されない音
この場面ではピアノの音は出て来ない
かわりに拍手が聞こえる
雨音も含んでるのかと思ったけど、多分違う。含んでいなさそう
このあとすぐに「虫の音」を聞いている(p.94~96)
ここの音の描写と「なんだこんな簡単なこと もっと早く気付いてればな…」というセリフがどう結びついてるのか、まだよくわからないcFQ2f7LRuLYP.icon
重要な場面なのでもう少しわかりたい
「簡単なこと」が何なのかはp.100にて明かされる
p.100にも音があるな
「音は丸い輪を描いて返ってくるんです」というセリフ
間違いなく重要
p.113 (たばこ嫌いなんだ…)
あとで明かされるけどディスコミュニケーション
タバコが嫌いなのではなく、雪が嫌い
このマンガにおいて何回か出てきてる気がする、「自分自身の評価と周りからの評価が違う」というか
p.119 「私はなんで こんなのになっちゃったんだろうか」
偶殊類となる苦しみ。ここが一番心に来た
観測している自分自身の認知が歪んでいて、悪い方向に持ってってしまってる
あんな雪の中誰だって迷います
「こんな状態になってしまった」から迷ったのではなく雪だから迷った
弱っている場合、一人では修正しにくい
それはそれとして、失われたものがあるのも事実
たとえばp.22, 23のときのような明るい響子さんはもういない
p.24~28はだんだんと変質していく彼女の姿が見える
徐々に死んでいく
スパンの長い絶望感
最後まで読むと、そのときの彼女がまだ死んでいなかったことがわかる
p.123 「飛んでたよ 音が私に 飛んできたから」
これは文字通りの「ホールに音が飛ぶ」だけではない
新さんから手を差し伸べられたことの譬喩
響子さんが途中までほとんど言語コミュニケーションが取れなかったことにも注意しておきたい
「声」という「音」
p.38~39で言ってた仕事、新さんはできてたんじゃないか?
調律師として未熟だが
p.159 長谷川さんの視点?
膝にかかるスカート越しに見える「長谷川」の上靴の文字
手をぐっと握る
まずは右手、次に左手にも力が入る
下を向いているのか?cFQ2f7LRuLYP.icon
p.161「長谷川さんにとって私が最良の選択肢で無いことは確かですね」
笑顔でこれを言うのか、先生
まあ手の届く範囲で、できることをやるというか…
ここの問題は「夏・ユートピアノ」にも出ている
上位互換の存在があるが、今ここにはいない。何か出来るのは未熟で経験に富んでいない人
p.168「道を間違えたんだ」
最後に笑い合うのいいな
ここで初めて胡桃さんが笑う
朝顔さんの顔が鏡越しに映っている点に注意したい
言語化できてないけど重要だと思った(?)
あー裏表紙…